この記事は、治験バイトしようかなと考えている人に参考にしてもらうために、できるだけ詳細に体験談を書いている。
ぜひ読んで見てほしい。
目次
大学生で治験に参加
大学2年生のとき、バイトを3つ掛け持ちしていた。
居酒屋、スーパー、派遣スタッフだ。
(ちなみに居酒屋は店長から「社会舐めんなよ」と言われクビになった)
その頃私は海外旅行にはまっていた。
学校もサボって旅行に行き、「海外行くと価値観変わるわぁ!」とどこかで買ったターバンを巻きながら言っていた。
そして、どうしてもアメリカ横断旅行に友達と行きたかった。
「アメリカ行けばビックになれる!」と思っていたからだ。
アメリカには1ヶ月は滞在したかったので航空券も含めて50万円は必要だった。
「残り10万円か・・・」
手っ取り早くお金を稼げる方法を探していた。
人生初の治験バイト体験へ
そんな時、「なんかサークルのA先輩が治験参加して稼いでたらしいよ」という話を耳にした。
詳しく聞いてみると、「短期で簡単に稼げる、安全で楽」ということだった。
帰ってから半信半疑で検索してみると、治験のサイトがすぐに出てきた。
「薬飲んで、寝てるだけで10万!?これはやるしかない!でも薬の実験、本当に大丈夫か?やばそうな体験とかもネットにあったし・・・」
しかひ、サイトに書いてあるのは安全性をうたうものばかりだったので、盲目に信じた。
(この時は本当に何も考えていなかった)
さっそく意気揚々と登録したわけだが、結構手間がかかった。
治験サイトに登録→説明会に行く→案件に応募→検査に行く→合格する→参加
という流れで、時間も結構かかった。
説明会の雰囲気
説明会は、都内のビルの中で病院の先生らしき人から5〜6人で説明を受けた。
周りがやばそうな人でちょっと不安になった。
内容は、治験の社会的意義と安全性みたいなもので、たぶん治験には必要な段取りだったんだろう。
触発されやすい私は「社会のためにやるぜ!」とかツイートしていたと思う。
この説明会が終わって、やっと治験に参加する権利を得た。
治験はメールで結構紹介があって、家が近いところを選んで応募した。
やはり、健康的なチェック必要だったようで、指定された病院にいった。
検査当日、病院に調べて向かったのだが、駅からめっちゃ遠かった。
めんどくさ!と思いながら30分歩けたのは大学生だったからだろう。
すると、2階建ての小さな個人病院が目の前に現れた。
全然人いなくて、受付にいったら治験検査は2階ですよと言われて2階にあがった。
そこで、採血や体重検査とかあると説明を受けたあとで、検査の部屋に呼ばれるのを待った。
無事通過して入院へ
検査が終わり、電話が来て無事通過した。
なんと治験の場所は検査したところと同じだった。
(落ちる人も何人かいたらしいが、検査だけでもお金がもらえる)
案外楽しみになり、トランプとかいろいろと準備して遠足気分を満喫していた。
そして、治験当日、治験中は一切外に出れないし指定されたものしか飲食できない
ということで、当時はまっていたglee シーズン2を大量に持っていった。
到着すると年代がバラバラの20人くらい男が集まっていた。だいたい同じ年くらいだったが、2〜3回目の参加者もいた。
部屋は8人部屋だが、カーテンがあったので安心。
最初の説明を受けたのだが、ここで絶望的なことに気づく
楽しみにしていたgreeはDVDだけ持ってきて、見るためのプレーヤーを忘れていたのだ・・・
そんなこんなで入院生活がはじまった。
治験生活はこんな感じ
とにかく食事がまずい。
そして暇。
極めつけは、採血の数が多すぎるということだった。
30分に一回注射のときもあって、腕が注射跡で腫れまくった。
腫れたせいで手の甲からも採血した。
マジで痛かった。
そして、体験したことがある人はいると思うが、採血をたくさんすると、身体が動かなくなるのだ。本当にだるくなる。
そして猛烈な眠気と空腹に襲われるのだが、寝てはいけない時間がある。
そして、ご飯が少なくまずい。
これが本当に地獄だった。
私は治験初日から、もう帰りたいと思っていた。
希望の光
しかし、そんな時に一筋の光が訪れた。
病院に漫画がいくつかあったのだが、本当に暇で、いくつか手にとって読んでいた。
昔のものだったので、ハマらないとショックを受けていたのだが、ひとつだけ輝きを放つ漫画があった。
かの有名な「聖闘士星矢」である。
そう「ペガサス流星拳」に救われたのだ。
ペガサス流星拳は主人公の必殺技で、毎秒100発以上の音速の拳を放つ。
言葉だけでみると「できなくね?」と思う方もいらっしゃると思うのだが、この画像を見て欲しい。
100発でているのがおわかりだろうか?
(ちなみにこの画像は、ペガサス流星群がみられる!のサイトでも紹介されていた)
まず名前に痺れる。
主人公は、天馬星座(ペガサス)の星矢。
特に私の好きなキャラは「鳳凰星座(フェニックス)の一輝」である。
例えば、このシーンを見て欲しい。
全く知らない方は「え?どんな状況なん?」と思われるかもしれない。
boketeでもこの画像が使われていたのだが「夏の妖精」と書かれていた。
フェニックス一輝は、その名の通り不死身の男だ。
Wikipediaの紹介でも「孤児院を脱走するときに1万ボルトの電流を受けたが死ななかった。ここから不死身の片鱗が見えていた」と書いてある。
「1万ボルトでしななかったら不死身やんけ!」と思われるかもしれないが、ポケモンのサトシも死んでいない。
フェニックス一輝は普段は一匹オオカミで馴れ合わないが、ピンチのときにやってくるという頼りになる存在だ。
敵の設定が強すぎて、こんなん絶対勝てないやんと何度も思うわけだが、フェニックス一輝は絶対に諦めない。
まさに不死の力で蘇って逆転するのだ。
かなり紹介をしてしまったが、お気づきだろうか?
そう、めちゃめちゃ聖闘士星矢にはまったのである。
採血のときも「燃えろオレの小宇宙(コスモ)ォォォォ!」でOK。
血を抜かれた後は「オレは何度でも蘇る!(カッ!)でOK。
確か全24巻くらいあったのだが、2週くらい読むことができた。
この時のツイートは本当やばかったと思う。
そして無事、治験を終えた私は、聖闘士星矢のような熱い気持ちをもってアメリカに行くことができたのである。
アメリカから帰国し、FBに感想をアップした。
「アメリカはおれにとって小さかった」
(いいね0)
ありがとう、フェニックス一輝。
ありがとう、聖闘士星矢。
以上が、治験の体験記である。
注射が耐えられる人は行ってみてはいかがだろうか?